近くに盆栽園がなくても、今は通販で多くの樹から選べます。一方で、写真だけで選ぶため、届いてみたら思っていた大きさと違った、配送中に枝が折れていた、ということも起こります。
ここでは、通販で盆栽を買うときに、注文前に確かめておきたいことと、届いた日から1週間の手当てを順に説明します。どこで買うかより、どう確かめて、どう迎えるかを中心にまとめました。
通販と店頭のちがい
図:通販と店頭、それぞれのよいところと気をつけたいところ
初めての一鉢で、樹の良し悪しを見る自信がない場合は、一度は盆栽園や店で実物を見ておくと、通販の写真を見るときの目安になります。選び方の比べ方は、こちらで説明しています。
あわせて読みたい盆栽はネットと店のどちらで買う?|向き不向きと、買う前・届いた日の確認点記事を読む ›注文前に確かめること
| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 大きさ | 樹高(鉢を含むか)、鉢の幅。手元の物差しで大きさを想像する |
| 写真 | 正面だけでなく、横や後ろ、根元の写真があるか。撮った時期 |
| 現品かどうか | 写真の樹そのものが届くのか、同じ種類の別の樹が届くのか |
| 樹種と育て方 | 樹種名がはっきり書かれているか。置き場所や水やりの説明があるか |
| 発送の時期 | 注文から何日で届くか。季節によって発送を止める期間があるか |
| 梱包 | 鉢と樹を固定して送るか。箱の向きの指定があるか |
| 届いた後の対応 | 傷んでいたときの連絡先と期限、返品や交換の条件 |
特に大切なのが「現品かどうか」です。同じ樹種でも、一本ずつ姿が違うのが盆栽です。写真の樹を選びたい場合は、現品の写真が載っているものを選びます。
ポイント
迷ったら、注文前に販売元に質問してみます。樹の状態や育て方についての質問にていねいに答えてくれるかどうかは、買ったあとの相談のしやすさの目安にもなります。
届きやすい季節、避けたい時期
配送中の箱の中は、外より暑くなったり寒くなったりします。
- 向く時期:春(3〜5月)と秋(9月下旬〜11月)。気温が穏やかで、届いた後も樹が落ち着きやすい時期です。
- 気をつけたい時期:真夏は箱の中が高温になり、蒸れて傷むことがあります。真冬は寒冷地への配送で凍ることがあります。
- 受け取りの日時:届いたらすぐ開けられる日を指定します。留守で何日も箱の中に置かれるのが、いちばん樹を傷めます。
届いた日から1週間の手当て
図:届いた日から1週間の流れ
- 届いたらすぐ開ける:箱の天地を確かめ、樹を引っ張らずに鉢を持って取り出します。
- 傷みを確かめる:枝折れ、鉢の割れ、土のこぼれ、葉のしおれを見ます。傷みがあれば、片付ける前に写真を撮っておきます。
- 水をやる:土が乾いていれば、鉢底から流れるまで与えます。湿っていれば翌日まで待ちます。
- 明るい日陰で休ませる:2〜3日は直射日光と強い風を避けた場所に置きます。
- いつもの置き場所へ:数日かけて日に当てる時間を延ばし、樹種に合った場所に移します。
- 植え替えや剪定は待つ:鉢が小さく見えても、届いてすぐの植え替えは避けます。環境に慣れてから、次の適期に行います。
固定用の針金やテープが鉢と樹にかかっている場合は、はずしてから置きます。添えられた育て方の説明は、捨てずに取っておきます。

写真:Beyond Neon / CC BY 2.0
箱を開けるときのコツ
盆栽は、鉢が動かないよう箱の中で固定され、土がこぼれないよう表面を紙やネットで覆って届くことがよくあります。
- 箱は上を確かめてから、カッターの刃を深く入れずに開けます。中の枝を傷つけないためです。
- 鉢を固定している紙や緩衝材を取り除き、鉢の縁を両手で持って取り出します。幹や枝を持って引き上げないようにします。
- 土の表面を覆っている紙やネットを外し、こぼれた土があれば鉢に戻します。
- 枝が緩衝材に押されて曲がっている場合は、無理に戻さず、そのまま数日置くと自然に戻ることが多いです。
贈り物として届けるとき
盆栽を贈り物として相手に直接送る場合は、受け取る人が世話の仕方を知らないことも考えておきます。
- 届く日時を相手に伝え、留守にならない日を選んでもらう
- 置き場所と水やりの説明が添えられているかを確かめる
- 室内に飾りたい相手には、室内でも育てやすい樹種を選ぶ
贈る相手や場面ごとの選び方は、盆栽ギフトの選び方で紹介しています。
傷んでいたとき、調子を崩したとき
注意
届いた時点で枝折れや鉢の割れがあった場合は、販売元が決めた期限内に、写真を添えて連絡します。自分で植え替えたり、折れた枝を切ったりする前に連絡するのが基本です。
届いて数週間のうちに、葉が数枚落ちたり、黄色くなったりすることがあります。環境が変わったことによるもので、新しい芽が動いていれば多くは落ち着きます。
葉がまとめて落ちる、新芽がしおれるといった場合は、置き場所と水やりを見直します。原因の見分け方は盆栽が枯れる原因や、盆栽の葉が黄色くなる原因で説明しています。
届いた樹の写真を撮っておく
届いて落ち着いたら、正面、横、根元の写真を撮っておきます。傷みがあったときの連絡に使えるだけでなく、その後の成長を比べる最初の記録になります。
鉢の大きさや樹高も、物差しを添えて一緒に撮っておくと、次に通販で樹を選ぶときに「このくらいの大きさ」という目安になります。撮り方は盆栽の写真の撮り方で説明しています。
盆栽園の現地で買うときも
通販で気になった樹を扱う盆栽園が通える距離にあれば、一度訪ねてみるのもよい方法です。実物を見ながら、置き場所や手入れの相談もできます。訪ねる先は全国の盆栽園から探せます。
