盆栽の愛好会は、年齢も経験もさまざまな人が、樹を見せ合い、季節の作業を教え合う場です。初めての人が来ることには慣れている会がほとんどなので、最初から詳しい知識は必要ありません。

初日は「見学に来た」くらいの気持ちで参加し、例会の流れと会の雰囲気をつかめれば十分です。ここでは、参加を決めた後の当日の過ごし方と、最初の1年を楽しむためのコツを紹介します。会の種類や探し方、見学で確かめたいことは、こちらで説明しています。

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例会の当日によくある流れ

会によって内容は違いますが、月に一度ほどの例会は、おおむね次のような流れで進むことが多いです。

時間の流れ 内容 初めての人のすること
始まり あいさつ、連絡事項 簡単に自己紹介する。盆栽歴や育てている樹を一言
前半 季節の作業の実演や講習 近くで見せてもらい、気になったことをメモする
後半 会員が持ち寄った樹の手入れ、相談 周りの作業を見学する。持っていった樹があれば相談する
終わり 片付け、次回の予定 片付けを手伝い、次回の内容と持ち物を確かめる

最初の数回は、作業を見ているだけでも学ぶことがたくさんあります。植え替えの土の量、ハサミを入れる位置、針金の太さの選び方など、本では分かりにくい手の動きを間近で見られるのが、会に参加するいちばんの良さです。

はじめての1か月盆栽が届いた日から1か月の世話を、チェックしながら進める置き場所・水やり・植え替えを急がないことなど ›

持ち物と服装

初回に必要なものは、会に問い合わせたときに確かめておきます。一般的には次のようなものがあれば困りません。

  • 筆記用具とメモ帳:作業の手順や、教わった樹種の時期を書き留める
  • 汚れてもよい服:土や水を扱うので、エプロンがあると便利
  • 持ち帰り用の袋や新聞紙:作業で出た枝や土を持ち帰るとき、もらった苗を包むときに使う
  • 自分の道具:剪定バサミなどを持っていれば。初回は借りられることも多い

自分の樹を見てもらいたいときは、事前に持っていってよいか確かめます。運ぶ前に水やりを済ませ、鉢が倒れないよう箱や袋に入れて固定しておくと、車や電車でも安心です。

会場で気をつけたい4つのこと

会場で気をつけたい4つのこと。人の樹に触る前にひと声かける、写真やSNSは持ち主に確かめる、借りた道具は掃除して元の場所へ、作業のごみは持ち帰るか分別する
図:分からないことは、その場で聞いて構いません

  1. 人の樹に触る前に、ひと声かける:会員にとって、長い年月をかけて育てた大切な樹です。枝を持ち上げたり、鉢を回したりするときは、持ち主に断ってからにします。
  2. 写真やSNSへの投稿は、持ち主に確かめる:樹の写真も、会員の顔が写った写真も、載せてよいかを先に聞きます。
  3. 借りた道具は掃除して元の場所へ:刃についた樹液や土を拭き取ってから返します。
  4. 作業のごみは決まりに従う:切った枝や古い土の扱いは会場ごとに違うので、持ち帰るか分別するかを確かめます。

ポイント

作業中の人に話しかけるときは、ハサミを置いたタイミングを待つと、相手も落ち着いて答えられます。

質問・相談するときのコツ

経験者は、質問されることを喜んでくれる人がほとんどです。ただ、樹の状態は実物を見ないと判断が難しいので、相談のしかたを少し工夫すると、的確な答えが返ってきます。

  • 樹種と、いつ手に入れたかを伝える:同じ症状でも、樹種や季節で原因が変わります。
  • 置き場所と水やりの様子を伝える:日当たり、ベランダか庭か、1日に何回水を与えているか。
  • 気になる部分の写真を残しておく:樹を持っていけないときは、全体と気になる部分の写真を見せます。
  • 教わったことはその日のうちにメモする:次の例会で「やってみたらこうなった」と報告すると、さらに先のことを教えてもらえます。

サツキの展示会で、来場者が花をつけた盆栽を見ている様子
写真:istolethetv / CC BY 2.0

最初の1年の過ごし方

愛好会での最初の1年の歩み。初参加で話を聞き、例会で作業を見て、自分の樹を持っていって相談し、展示会の準備や当番を手伝う
図:急がず、季節をひと回り経験するつもりで参加します

盆栽の作業は季節ごとに変わるので、春の植え替え、初夏の芽摘み、夏の水やりの工夫、秋冬の剪定と針金かけまで、一年を通して例会に参加すると、全体の流れが見えてきます。

多くの会では、年に一度ほど展示会を開いています。会場の設営や受付、片付けの手伝いは、会員と自然に話せるよい機会です。手伝いながらほかの会員の樹を間近で見ると、樹の見方も身についてきます。展示会での樹の見方は盆栽展示会での鑑賞のしかたで紹介しています。

会によっては、会員どうしで苗や素材を分け合ったり、入札会や交換会を開いたりすることもあります。参加するときは、会の決まりに従います。

注意

会費や活動の頻度、展示会の当番などの決まりは会ごとに違います。入会前に確かめておき、続けるのが難しくなったときは、早めに世話役の人に相談します。黙って来なくなるより、ひと言伝えておくほうが、また参加しやすくなります。

会に通いながら家でも育てる

例会で教わったことは、家の樹で試してみて初めて身につきます。次の例会までに、教わった作業を一つでも自分の樹でやってみると、質問も具体的になります。

愛好会の催しや展示会の情報は、イベント情報でも探せます。盆栽を始めたばかりで、道具や樹の選び方から知りたい場合は初心者向け盆栽の始め方も参考にしてください。