母の日は5月の第2日曜日です。この時期は多くの樹が新しい葉を広げ、花ものの盆栽も見ごろを迎えます。切り花と違い、盆栽は毎年同じ季節に花を咲かせるので、贈ったあとも季節ごとの話題になります。

一方で、盆栽は屋外で育てる植物で、水やりも欠かせません。贈る相手の暮らしに合っているかどうかが、喜ばれるかどうかを大きく左右します。ここでは、花の時期と選び方、贈るときの心配りを順に説明します。

母の日のころに楽しめる花もの

花ものの盆栽は、樹の種類によって見ごろの時期が違います。母の日に届いたとき、花が咲いているのか、つぼみなのか、花が終わって実がつき始めているのかを知っておくと選びやすくなります。

母の日のころに楽しめる花の時期。長寿梅は2月下旬〜4月、姫リンゴは4月に花が咲き秋に実がなる、藤は4月中旬〜5月上旬、さつきは5月下旬〜6月で母の日のころはつぼみ
図:花の時期と母の日(関東の平地の目安。その年の気温で前後します)

樹 花の時期の目安 母の日に届いたとき 手入れの手間
さつき 5月下旬〜6月 つぼみが多く、届いてから咲くのを楽しめる 花後の花がら摘みが必要
藤 4月中旬〜5月上旬 花の終わりごろ。年によっては終わっている 水を好み、夏の水切れに注意
長寿梅 早春〜春が中心 時期を外れて花が咲くことがある 丈夫で、比較的手がかからない
姫リンゴ 4月ごろ 花が終わり、小さな実がつき始める 実を楽しむには受粉が必要

母の日に合わせて花を楽しんでもらうなら、つぼみの状態で届き、そのあと咲いていくさつきが選びやすい樹です。届いた日から花が開いていく様子を見てもらえます。長寿梅のように丈夫で、季節を問わず楽しめる樹は、植物を育てた経験が少ない方に向いています。

棚の上に置かれた、ピンクと白の花がたくさん咲いたつつじの仲間の盆栽
写真:steph.clifford / CC BY 2.0

さつきの育て方は、こちらで詳しく説明しています。

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選ぶ前に確かめたいこと

母の日の盆栽を選ぶ前に確かめたい4つのこと。置き場所、植物を育てた経験、大きさ、届く日の花の状態
図:この4つが分かると、樹と大きさを決めやすくなります

  1. 置き場所:ベランダや庭など、日の当たる屋外があるか。屋外の場所がない場合は、室内で育てられるガジュマルなどの樹を選びます
  2. 経験:草花や鉢植えを育てたことがあるか。はじめてなら、丈夫な樹と小さめの鉢が向いています
  3. 大きさ:置きたい棚や窓辺に収まるか。小さな鉢ほど乾きやすく、水やりの回数が増える点も考えます
  4. 届く日の状態:つぼみで届くか、咲いた状態で届くか。花の時期が過ぎていないか

本人にそれとなく、ベランダの日当たりや、毎朝植物に水をやる時間がとれそうかを聞いておくと失敗が減ります。

ポイント

迷ったときは、樹の種類より「屋外に置けるか」を先に決めます。屋外に置けるなら花ものの盆栽、置けないなら室内向きの樹、と分けて考えると選びやすくなります。

贈るときの心配り

届く日と受け取り

盆栽は生き物なので、届いてから箱に入ったまま何日も置かれると弱ります。配送で贈るときは、相手が家にいる日を確かめ、受け取りやすい日時を指定します。母の日の当日に届けたいときも、前日や当日の午前中など、余裕のある日時を選びます。

5月は気温が上がり始める時期です。届いたらすぐに箱から出して、水を与えてもらうよう一言添えておきます。

育て方のメモを添える

育て方の説明書が付いていない場合は、短いメモを添えると喜ばれます。長く書くより、次の3つに絞ると読みやすくなります。

  • 置き場所:日当たりと風通しのよい屋外。部屋に飾るのは2〜3日まで
  • 水やり:土の表面が乾いたら、鉢底から流れるまで
  • 花が終わったら:さつきなら、しぼんだ花を摘み取る

鉢と受け皿

ベランダの床を汚したくない場合は、受け皿を一緒に贈る方法もあります。ただし受け皿に水がたまったままだと根が傷むので、水やりのあとは捨ててもらうよう伝えます。

選ぶときに避けたいこと

  • 大きすぎる樹:見栄えはしますが、重くて移動しにくく、置き場所にも困ります。はじめての方には、片手で持ち上げられる程度の大きさが扱いやすいです
  • 小さすぎる樹:手のひらに乗るような小さな鉢は、夏に1日2回以上の水やりが必要になることがあります。毎日家にいる時間が短い方には負担になります
  • 室内に飾るものと受け取られる贈り方:「お部屋に飾ってね」と添えると、屋外向きの樹を室内に置き続けてしまうことがあります。屋外で育てる樹であることを伝えます

花の色は、相手の好みが分かっていればそれに合わせます。分からないときは、白や淡い桃色など、どの鉢にも合わせやすい色を選ぶと外れにくくなります。

花が終わったあと

花が終わってからも、盆栽は毎年同じ季節に花を咲かせます。贈ったあと、季節の変わり目に「葉の色はどうか」「つぼみはついたか」と話題にすると、育てる楽しみが続きやすくなります。

  • さつき:花後に花がらを摘み、伸びた枝を整えます。翌年の花芽は夏につくられるので、秋以降は強く切らないようにします
  • 藤:花後に伸びるつるを整理します。夏は水切れに特に注意が必要です
  • 長寿梅:丈夫で、混み合った枝を整える程度で形を保てます

母の日だけでなく、父の日に贈る盆栽の選び方もこちらで紹介しています。

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